デザインを変えてみました

Webでの発信のツールをひとつ減らしました。Twitterの公開アカウントを削除させていただきました。前回のように衝動的に消したわけではないので、もう同じ名前であの場所に戻ることはしないつもりです。未練もありません。この件については、また何年かたったらもっとお話したくなるのかもしれませんが・・今はまだそういうことをする時期ではないと思っています。ので、またゆるやかに自分の記録を綴っていこうと思います。

さて。

夏への扉 (ハヤカワ文庫SF)

夏への扉 (ハヤカワ文庫SF)

去年のダ・ヴィンチフジファブリック特集で、金澤さんがお好きな本としてあげていた1冊です。金澤さんは雑誌の中で、過去よりも未来を常に考えるようにしているというようなことをお話されていました。それは過去の記憶があまりにも鮮やかに残ってしまうからとも。・・言葉どおり常に淡々と前を向いて実現させていく彼の生き方が私はとても好きなのですが、現実主義である反面・・見せてない内面は相当ロマンチストじゃないですかね・・というのが読み終わった後の最初の感想だったりします。また、そこが素敵なところだったりするのですが。

で、本の感想ですね。
このストーリーの舞台は1970年。ええと、私の生まれ年でございます。私の生まれ年も未来という設定のそれなりに昔のお話なわけです。昔の人の考える未来のお話というのは、常にスタイリッシュというかスマートな印象があります。実際の未来(つまり現在)とのズレを比べた時に、作者がどこにロマンを感じているのかもわかって面白いです。タイムマシンとかロボットとかはありきたりですが、このお話の中でのロボットは、家事をやるだけの感情のないマシンってところがスッキリしていていいなぁ。まあ人外キャラ好きだからアンドロイド系も好きですけどね。昔「HAPPYが一番!」とかいうお気楽なタイトルのサイト作っていたくらい、ハッピーエンドが好きなので、円満解決で良かった良かった、とも思いました。

・・そして一番印象的だったシーンはと言いますと。

「――老人医学と内分泌学の発達によって、面倒さえ厭わなければ、三十を過ぎても最低三十なん年かは、三十ぐらいしか見せない方法があるはずだった。(中略)――だが明らかにベルはその面倒を厭うたのだ」

・・・1950年代に書かれた小説でも、将来美魔女は増えるって思われてたんだ・・という驚愕。
というより作者様の願望だったのかしら。こわい。こわいこわい。

失礼いたしました。